<有馬記念>
まずは過去10年のデータをおさらい。
・中2週以内は(0-0-1-22)
×アーネストリー、ネヴァブション、オーシャンブルー、トゥザグローリー
・前走10番人気以下(0-1-1-23)
×オウケンブルースリ
・3着以内馬30頭中27頭が前走JRAのGT出走
×アーネストリー、ネヴァブション、オーシャンブルー、ダイワファルコン、トレイルブレイザー、ルルーシュ
・1986年以降、馬番15番(1-0-0-13)、16番(0-0-0-11)で外枠は不利
×ナカヤマナイト、ルルーシュ
・3着以内馬30頭中21頭がSS系種牡馬の産駒、また母父SS含めると24頭
×エイシンフラッシュ、スカイディグニティ、アーネストリー、ルーラーシップ、オウケンブルースリ
・ただし、ダンスインザダーク産駒は(0-0-0-13)
×ダークシャドウ
次に、各馬書評。
ローズキングダム
【中山適性】★☆☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】☆☆☆
【結論】過去同時期にG1を2勝しており、冬場は問題ない。ただし、完全な早熟タイプで、もはや燃え尽きている。
ピーク時でさえ渋って力のいる中山の馬場では苦労していた馬。
エイシンフラッシュ
【中山適性】★★☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】★☆☆
【結論】この馬の好走条件は「道中ゆったりと自分のペースで走れるかどうか」
昨年は超スローだったので好走できた。今年の天皇賞も実質はスローペース。
今回は…アーネストリーとビートブラックの出方次第で展開が読みづらい。
休み明け4戦目、しかも過去2戦が抜群の仕上がりだっただけに、状態面も気になるところ。
ただし、枠と鞍上が絶好。
天皇賞のように実質的なスローになれば、直線の短い中山は本来この馬向き。
捲りあいになっても、前に馬がいればやり過ごせることは春の天皇賞で実証済み。
積極的には買いたくないが…消し切れないか…?
スカイディグニティ
【中山適性】★★☆
【冬場】−
【成長力&勢い】★★☆
【結論】前々走&前走はフェノーメノ、ゴールドシップに屈したものの、3着馬は離しての連続2着。
現状でもそれなりの力はあるが、これからの馬だろう。
外枠だったら気に留めなかっただろうが、しかしこの有馬記念、穴を演出するのは内枠の馬だ。
この馬は折り合いも不安がないし、捲っていく器用さもある。
紛れにまぎれて、3着ならあるかもしれない。
アーネストリー
【中山適性】★★☆
【冬場】★☆☆
【成長力&勢い】☆☆☆
【結論】この馬の持ち味は、番手につけて直線抜け出す教科書通りの競馬。
近走はテンのスピードがつかずに前にも行けず、かつ直線でもほとんど伸びない。
ピークを完全に過ぎた、という判断しかできない。
ネヴァブション
【中山適性】★★☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】☆☆☆
【結論】冬の中山将軍だったが、過去の有馬記念では恵まれず…
2009年は休み明け2戦目で状態上がらず、2010年はスローペースに泣き…
適性だけなら非常にそそられるが、さすがにもう限界だろう。
オーシャンブルー
【中山適性】★☆☆
【冬場】★☆☆
【成長力&勢い】★★☆
【結論】デビュー以来、一度も上がり3F3位以内を外したことがないキレ者。
(しかも、デビュー戦以外は常に2位以内)
ただし、捲っていけるタイプではなく、直線勝負が基本。
一度中山2200mを走った時も、上がり2位の脚で追い込むも4着まで。
来年飛躍しそうな1頭だが、ここはコース適性が合わなさそう。
ダイワファルコン
【中山適性】★★☆
【冬場】★★★
【成長力&勢い】★☆☆
【結論】冬場の中山は良く走る。
しかし、もともと気の難しい馬で、原因不明の凡走を繰り返すことも…
最近の好走パターンは、「4角先頭」
外から馬が来ることを激しく嫌うらしく、馬群でじっとしていられる馬ではない。
能力自体は高いのでGUまでならなんとかなるが、この舞台ではよほど恵まれない限り、好走は難しいだろう。
トレイルブレイザー
【中山適性】★☆☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】☆☆☆
【結論】鼻出血もち。薬が使えない日本では、怖くて買えない。
強い調教もロクにできず、調教内容が出走馬中1番良くない、との声もチラホラ。
状態万全であれば、適性的には面白い存在になりえたが…残念。
ルーラーシップ
【中山適性】★☆☆
【冬場】★★★
【成長力&勢い】★★★
【結論】恐らくこの馬の成長曲線は、今がピーク。
休み明けの天皇賞を叩き、JCを経由して叩き3戦目。
状態としては、間違いなく最高潮だ。調教の動きも抜群。
冬場の重賞勝利もあり、パワータイプなので芝自体は問題ない。
残る懸念は、中山適性だ。
昨年の有馬記念は休み明けながら大外をブン回して4着。
健闘したともとれるが、結局小回りの中山ではあれが限界なのだ。
極端な大トビで走るため、馬群の外を走らないとスムーズに競馬が出来ない馬。
加えて出遅れ癖。
能力的には間違いなく出走馬中No.1だが、勝ちきるまではどうか??
香港でG1を勝った時のような先行策がとれれば、圧勝まであるだろうが…
ダークシャドウ
【中山適性】☆☆☆
【冬場】★☆☆
【成長力&勢い】★☆☆
【結論】人気馬の中で、一番好走イメージが湧かないのが当馬。
小回り2000mでの札幌記念は着順こそ2着だったが、なんとも味のない競馬。
器用に立ちまわったものの、上がりの脚は5位タイ。
やはりベストは広い競馬場で末脚を活かす競馬。
しかし、得意なコース・条件だったはずの天皇賞・JCでは4着まで。
昨年の天皇賞秋のあとは、「来年はさらなる成長が…」と期待したが、正直、今年は期待外れのレース続き。
ドバイへの遠征をきっかけに、成長曲線が下降してきているか?
現在単勝4番人気。
この人気では、とてもではないが食指が動かない。
トゥザグローリー
【中山適性】★★☆
【冬場】★★★
【成長力&勢い】★☆☆
【結論】当レースへの適性は、2年連続3着という実績が証明している。
この馬がJCダートに登録する、という記事を見た時から、「調教代わりにJCダート出走→惨敗して有馬記念」なら狙ってみたいと思っていた。
中山で蛯名Jといえば、思い出すのはマツリダゴッホ。
気温もいい具合に下がってきて、条件面に限れば、この馬には追い風しか吹いていない。
あとは状態面。陣営曰く「状態的には昨年と同じくらい」
上位人気馬がコース適性的にぶっ飛んでもおかしくない今年、過去2年より着順をあげる可能性は大いにある。
オウケンブルースリ
【中山適性】☆☆☆
【冬場】☆☆☆
【成長力&勢い】☆☆☆
【結論】中山にも、冬場にも実績のない7歳馬。
京都の下り坂を利用したスパートは、個性的で好きだった。
いつかのJCで、あとハナ差頑張れていれば、もう少し違った馬生になっていたのだろうか…
ゴールドシップ
【中山適性】★☆☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】★★★
【結論】皐月賞を勝っているので、「中山も問題なし」という評価が多いが…
あれは、内がポッカリあいた所に突っ込んだことによるアドバンテージがあった。
札幌や阪神内回りでは敗れており、決して小回りが得意なわけではない。
今回の中山2500mの定番は、ラスト5Fないし4Fからスパートがかかる展開。
この馬がこれまでと同じように捲ろうとしても、古馬G1クラスが同時に加速しているので、ポジションを押し上げられる保証はない。
この馬はオルフェーブルとは違い、一瞬の加速力はない。
見方によっては、ルーラーシップよりよほど危険な人気馬だ。
ビートブラック
【中山適性】☆☆☆
【冬場】★★☆
【成長力&勢い】★☆☆
【結論】この馬のイメージは京都巧者。
直線が平坦かつ軽い芝で最も力を発揮する馬。
パワーが必要な冬の中山、直線の急坂を凌ぎきるほどタフなイメージはない。
アーネストリーとともに展開のカギを握る1頭だが、馬券に絡むまでには至らないと判断。
ナカヤマナイト
【中山適性】★★★
【冬場】★★★
【成長力&勢い】★★☆
【結論】人気しているようだが、この馬は一線級と比較すると、基本的に地力が一枚…ないし二枚は劣る。
ただし、中山適性は出走馬中No.1かもしれない。どこまで実力を適性で補えるか…が焦点。
距離、外枠もプラスには働かないだけに、過剰人気だとは思うが、馬券に絡んでも不思議はない。
(内枠であれば重い印を打とうと考えていたが…)
ルルーシュ
【中山適性】★☆☆
【冬場】★☆☆
【成長力&勢い】★★★
【結論】前走は間違いなく評価すべき好内容。
今後のさらなる成長が期待されるも…藤澤厩舎だけに…(笑)
前々走のオールカマーは、太め残りにしてもだらしない内容。
東京2500mであれだけの勝ちっぷりを見せる馬が、中山小回りでも好走…??
ただし、この馬は展開が向きそう。
アーネストリーとビートブラックを行かせて、3番手追走。
調教では抜群にいい動きをしているだけに、いきなりの戴冠があっても…いや、この手の馬にはもう騙されない。
【最終結論】
◎11トゥザグローリー
人気と実力のバランスを考え、最も旨みのある馬。
冬の中山巧者。鞍上蛯名。調教の動きも悪くない。
人気2頭より前で競馬が出来るのも強み。
○15ナカヤマナイト
こちらも冬の中山巧者。
実力的には見劣るも、状態面と適性で食らいつけると期待。
▲09ルーラーシップ
まともに走ればこの馬だが、取りこぼす可能性も高い。
☆13ゴールドシップ
中山2500mではラップ的にもコース形態的にも捲りきれないとみた。
こちらは2〜3着止まりのイメージ。
△03スカイディグニティ
内枠を利して、紛れた3着なら。
△02エイシンフラッシュ
まさかの鞍上みうらこうせい。
背中にお荷物抱えてちゃ走れません。
△16ルルーシュ
一番展開向くのはビートブラックだろうが、馬場と急坂が大きな不安要素。
ならば、その後ろにいるであろうこの馬。
買いたくないが、どうしても気になる。
エイシンフラッシュがどうせ来ないだろうから、代わりに少しだけ。
本線は◎○▲☆の4頭。
この4頭が1〜3着占めてくれると信じる。
ただし、△1頭ペロっと入ってくる可能性も多少は考慮。
その他の馬が来たら、素直にお手上げ。潔く散る。
<ラジオNIKKEI杯2歳S>
◎06キズナ
○01ラウンドワールド
▲07エピファネイア
△05アドマイヤドバイ
ここは見るレース。
基本的に馬券買うレースではない。
武豊ファンとしては、キズナに勝ってほしい。
それだけ。
キズナからの馬単と、軸にした三連複を少しだけ買って応援する。
<阪神C>
まず、阪神1400mがベスト条件のサンカルロ&オリービンが本線。
また、シルポートやテイエムオオタカなどの先行馬が揃い、前がそれなりに速くなりそう。
阪神Cの定番と言えば外差し。
レオアクティブ?フラガラッハ?
それも悪くない選択だが、ぜひブライトラインも加えたい。
前走の伸び脚は悪くない。最後は止まったが、直線短くなるここは十分チャンスあり。
最後に、前走のマイルCSでは致命的な不利を受けてレースにならなったファイナルフォームまで。
【結論】
◎13サンカルロ
○04オリービン
▲17ブライトライン
△18レオアクティブ
△03フラガラッハ
△15ファイナルフォーム